企業が求める人材像

新卒1年目の社員が求められるもの

新卒の人たちに研修をするから企画しろというお達しを受けたので
どんなことを伝えれば役に立ちそうかを考えてみました。

上からのオファーとしては以下の通り

  • 自ら考えて行動できるようになってほしい
  • ただし会社の考えや理念を踏まえたうえで

言いたいことはわかります。
「わしらの考えを理解して上手い具合に働いてくれ」ということです。

でも、会社のために働くのではありません。
なぜ働くのか、それは自分のため。
ご飯を食べ、ある程度のお金を貯め、自己投資もし、社会での自分の価値を高め、良い生活を送ったり楽しく過ごすためです。

上司や社長が求めるものはこの際無視します。

そんなわけでまいります。

アウトプットは100%でなくて良いので早く出す

仕事ではホウレンソウが大事と言われます。
報告・連絡・相談です。

新卒の子に限らず部下を持って感じるのは「早く成果物を見せてくれ」ということ。
あ、部下に限った話でもないか。
他部署に依頼を投げていたときもそうです。

アウトプットは100%である必要はありません。
100%かどうかはこっちで決めるので、困ったらとりあえず持ってきてほしい。
途中で進捗を教えてほしい。

最も困るのは、散々時間を使った挙句に求めていたものと全く違う方向性の成果物ができあがってきたときです。

あなたの上司は完璧な人間ではありません。
指示も曖昧だろうし、求めるものが何なのかも具体的にイメージできていないかもしれません。

成果物が60%や70%でも、手早く作って「ちょっと方向性を確認してほしいのですが、こんな具合で合ってますか?」と確認しましょう。
もしも方向性が違ったなら、修正すれば良いのです。
60%や70%の状態から一人で悩みに悩んで、新卒の子が「100%だ!」と思うレベルに仕上げたところで、どこかで方向性が違っていたらやり直しになります。

成果物は100%でなくても良いので、早く仕上げて確認しましょう。

素直さと謙虚さがかわいがられる秘訣

新卒の人には、即戦力となることはあまり求めていません。
「いかに会社の色に染められるか」「どれだけ吸収してくれるか」を見ています。

教育する側の立場として教えやすいのは、

  • 言われたことはひとまずやってみるという素直さ
  • 指摘されたことを受け止める謙虚さ

この2つを兼ね備えている人材です。

本心では「え?マジで?」と思うようなアドバイスであっても、ひとまず受け止めましょう。
素直かつ謙虚な人は、周囲からあの愛され力が高いです。
ついでに愛嬌があったりするとさらに強いです。

世の中は実力があるだけで勝てるほど公平ではありません。
実力がなくても、これらの資質を兼ね備えている人は、なぜだか良いポジションにおさまりがちです。

他者からの評価は甘んじて受ける

以前、人事評価システムなどを扱う仕事をしていたとき、自分で自分に対しておこなった評価と、上司・同僚・部下などからの評価を比較してみましょうというものが流行りました。
自分が思っている自分と、他人から見た自分というのは異なるのです。

自分では対して優しい性格ではないと思っていても、他人からは「優しいね」と言われるように。

仕事の流れを理解して先読みする

仕事をしているとき、とてもありがたい人がいます。
こちらのしている仕事を見て、先読みして作業を手伝ってくれる人です。

簡単な例で言うと、

上司に来客の予定が入っていたので、いつも渡している資料一式を用意しておく

というようなものでしょうか。
上司や先輩が普段どのような仕事をしているか、観察して先読みします。
仕事として与えられる前に、勝手に仕事を奪うのです。

もしも「勝手にするな」と言われるなら「用意しておきましょうか?」と声をかけるだけでも違います。
仕事は与えられるものでなく、勝手に奪う。
先読みができるとこれができます。

そして、それができると重宝されやすい人材となります。

なぜそうするのか?を常に考える

仕事にはマニュアルが存在することがあります。
業務フローはこれまでの上司や先輩たちの仕事の経験をもとに「こうしておいた方が良い」という考えで作られたものです。
単に仕事の手順を「こうするんだよ」と教えられたとしても、それをそのまま遂行するのではなく、一旦考えてみましょう。
「なぜこの作業が必要なの?」と。
わからなければ、中途半端なところで済ませずに納得いくまで理由を聞きましょう。

わからないものは「わかりません」と言え

わからないのに分かった風な返事をするのはご法度です。
あとで怒られます。
「この間、分かったって言ってたじゃん?」と。

「わからりません」と言いづらければ「先日のこれ、確認させていただいのですが・・・」と「確認」という体で聞いてみましょう。

社内でなく市場での自分の価値を高めまくれ

上司や先輩、社長などは社内での使える人材を育てたがります。
最初はそれに応じていても良いですが、一生その会社に勤めますか?

企業は
3年以上続く会社は38%
5年以上続く会社は15%
10年以上続く会社が6%
30年以上続く会社が0.02%
と言われます。

本当かいな?とも思いますが、1社に依存して働くのは危険だというのは言えます。

東芝やシャープを見てください。
安泰だと思っていた会社があんな様子です。

その会社でしか通用しないような専用スキルを身に着けるのでなく、
社会に出たときにも通用するような人材になるにはどうしたら良いかのかを常に意識しておきましょう。

新卒3年間は給料をもらいながら、勉強しているような時期です。
会社に感謝することも忘れない方が良いとは思いますが、一方でドライにその会社を踏み台にして自分の価値を高めるためにはどうしたら良いかを常に考えておきましょう。

 

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